C18 Fe7 N18

仕草に愛 きみは美しい 見た目以上にその全てが

私的「PUZZLE」評 前編

オタクにとっては親の声より聴いた関ジャニ∞さんの曲たちですが、普段家や車でガンガンにかけていても、シングルやアルバムを一つの作品として”ちゃんと”聞いたのって、もしかしたら初めて聞いた時以来ないんじゃないか…?と先週くらいに思い立って以来、過去の音源を聞き直すのにハマってます。

聞き返すとやっぱりしみじみ良曲揃いのグループだなあと思うんですけど、なかでも「PUZZLE」の印象が個人的には初めて聞いたときより格段に良く聞こえるなあと感じたので、発売から11年越しにこのアルバムの感想を綴ろうかなと思います。今更すぎ。

タイトルに「評」とはついていますが、最終的には「は~~このアルバムほんといいよね~~」にたどり着くので、いつも通りオタクの戯言と思ってふわっと読んでいただけるとありがたいです。

全体

”『PUZZLE』(パズル)は、関ジャニ∞の3枚目のフル・アルバム2009年4月15日インペリアルレコードから発売された。”

らしいです。ウィキペディアより引用しました。

当時自分はアホな顔して学校でヘチマとか育てましたね。多分。

アルバムとしては15曲70分と若干ボリュームがありますけど、いい曲ばっかだしジャンルも豊かなので、聞き疲れしちゃうかんじはないです。

前2作は演歌・歌謡曲やファンクの要素が強い曲が多かったですが、この作品はどちらかというと「普通にJPOPのアルバムだね」って感じです。デビューからしばらくあった「大阪~~!」って感じからの脱却を感じますね。

とはいえ、普通のJPOPとか言ってますけどそれは全体としての印象の話で、一曲一曲はマジでどいつもこいつもいい曲ばっかりだし、いろんなジャンルが聞けるので、もしかしたら初めて聞く方におすすめなのかなあと個人的には思います!

 

1. 一秒 KISS

初手からこれってずるくない?

スタートダッシュやる気満々じゃん、関ジャニ∞かよ。関ジャニ∞です。

イントロのギター速弾きが渋カッコよすぎる。少なくともアイドルソングのイントロじゃねえよ。さすが先輩ですね。周知の事実と思いますが、作詞・作曲・ギターはかつてのたのきんトリオ野村義男さんです。

頭サビ後のホーン隊とギターの掛け合いのリフがハイパーかっこいいです。アツい。

これ収録のバンドもめちゃくちゃ豪華で、ギターは先述の野村さん。

サビでギターと熱くユニゾンするベースは種子田武さん。

バックでず~っとシャカシャカしてるこの曲のリズムの要・タンバリン他、パーカスを担当されてるのがMATAROさん。

お二方とも死ぬほどたくさんのアーティストの後ろで演奏されてきた方で、名前や顔を知らなくても、全日本人が知らず知らずのうちに1度は彼らの演奏を聴いて死んでいっていると思います。調べてみ。マジだから。

ホーン隊はトランペット西村浩二さん、トロンボーン村田陽一先生、テナーサックスは山本卓夫さん。この面子はトロンボーン村田陽一先生のバンドの面子で、そっくりこのまま椎名林檎のライブやap bank fesなどに参加しています。村田先生は関ジャニとの関係もそこそこ深く、このアルバムだと他に「無責任ヒーロー」へ参加していたり、2017年紅白の「なぐりガキBEAT」や、すばるくんが2017年に出演したNHKのチャリティーコンサートにて「スローバラード」を編曲なさった方でもあります。兎に角めちゃくちゃすごい人。

どうですか?気合入りまくってますよね。カチ込む気満々ですよね。(どこに?)

 

歌は言わずもがな、一曲目ド頭から関ジャニ∞のアイドルらしからぬ個性的な歌声のユニゾンから始まります。パンチのある関ジャニの歌声がこの曲にぴったり。

そのあとに続く一人一人のソロもハマっててカッコイイです。

特筆したいのは、頭サビ後のAメロが安くん→丸山さん、一番盛り上がる大サビも安くん→丸山さん→ユニゾンになってます。一曲目でこの歌割り、当時から山田の歌声はちゃんと見出されてたんだなと思いますね。

間奏ギターソロ後に伴奏が減ってからのメロディは、大倉くんのあま~い声がユニゾンとはまた全然違った表情をしてて大好きです。

もちろんヨコヒナの「キス!キス!」も「ナイナイナイナイ!」もだ~いすき…十五祭、超たのしかったね…(突然別の懐古すな)

 

一曲目から語りすぎたので次行きます。

 

2. アカイシンキロウ

だ~~~~~~~~~~~いすき。はあ。このアルバムで一番好きです。

しかもこの曲は圧倒的に「音源が好き」です。もちろんライブのバッサバサに踊りながらのパフォーマンスも大好きだけど、これはこの音源が作品として完成しすぎてると思います。私が泣いてたらこれを聞かせたらすぐ泣きやむのでフォロワーは覚えといてください。

曲はもう言わずもがなの林田健二先生です。げっちゅ!

これは打ち込み曲ですが、音作りがほんとに絶妙で、懐かしさを感じる曲なのに全然古くはない。むしろ冒頭から縦横無尽に動き回るベースの音は、かなり電子的ですけどめちゃくちゃ好みです。ギターのカッティングもファンキーなスパイスで大ちゅき。

これ構成的には生楽器でも(ベースもストリングスも鬼むずいけど)できんじゃないかな~と思うんですが、打ち込みにすることでこの曲のダンスっぽさとそれぞれの歌唱がうまく際立ってるなあと感じました。

 

なんといってもこの曲は丸山さんですよね。丸山さんのあのリズム感の絶妙さはほんとに…こればっかりは天性のものなんでしょうね。身体の深いところでこのメロディーに対する歌い方、こぶしの入れ方、音のアタックとリリースを理解しているんでしょうね…セクシーでポップで大好きです。声がそのまま丸山さんそのものみたい。

Aメロの丸山さんの16の取り方はハロプロ所属アイドルなのかな?とすら思いました。(笑)

Aメロは1番と2番で同じメロディーを丸山さん、亮ちゃん、安くん、大倉くんが歌ってるのを聞けますが、あの踊るメロディーにそれぞれどうアプローチするかの違いも聞けて楽しいです。軽やかに飛び跳ねながら踊る丸山さんの不敵な笑顔の儚さ、セクシーに滑らかにリズムに乗る錦戸さんの流れる目線、もう目に浮かんでくるようで…スキ……天才……

 

ここまでの2曲はこのアルバム全体で見ると3曲目以降とは色が違う感じがしますが、個人的には次のこのアルバムのリード曲「パズル」を聞く前に「今までの関ジャニ∞」を提示してるのかな~と思ってます。個人の意見ね!

 

3. パズル

2曲目から雰囲気がガラッと変わり、哀愁のあるギターから曲が始まります。前述のとおりこのアルバムのリード曲であり、亮ちゃんが斉藤和義さんから頂いてきた曲ですね。

スローテンポの聴かせるバラードで、それぞれの歌声が素直に表れてるなと思います。

出だしの亮ちゃんの歌声の哀愁は、亮ちゃんにしか出せないですね。鼻にかかった歌声の中に甘さと渋みとちょっとの寂しさが独特で、それでいて斉藤和義さんへのリスペクトも感じます。

最後全員でルルル…と歌っているところでどんどんオケが厚くなって反響が大きくなって言ったあと、突然静かになってからの歌声が、出だしAメロと同じメロディなんですがまた違った切なさを感じさせます。最後の最後の「みんながいる」だけなんかちょっと歌い方が素直になっている感じがして、いつも胸がキュっとします。

 

この曲だけほかの曲とミックスの雰囲気が違うなあと思いましたが、やっぱりこの曲だけ別のエンジニアさんのお名前がクレジットされていました。過去に斉藤和義さんの音源をミックスされていたこともあるエンジニアさんだそうです。関ジャニのこういう楽曲提供に誠実なとこが好き。

 

4. 渇いた花

すばるくんから始まって、すばるくんで終わる。メンバー皆歌うま揃いといえど、やっぱり関ジャニのメインボーカルはどうしようもなく彼だなあと思わざるを得ない歌声です。

彼独特の純粋でまっすぐな歌声は、「曲に寄り添って歌う」のではなくて、「曲自体が彼に寄り添う」力があるなあと思います。どんな曲を歌っても「すばるくん」が消えることなく引き立つのは、メロディ自体がすばるくんの色に染まっちゃうからなんだなあと何を聞いても思います。

とはいえ、彼の普段の絶唱とはまた雰囲気の違う息の混じった歌声は、いつもよりもセクシーで大好きです。

 

AメロBメロを繋ぐメンバーそれぞれのソロも、みんな優しくてちょっと寂しくて好きです。

私は勝手にこの曲を「周りが見えず大切な人を失ってしまった人が、後になって夕方の静かな空気と優しい風の中で一人静かに泣きながら口ずさんでる」歌なのかなあと思っているんですが、メンバー一人一人の肩の力が抜けたつぶやくような静かな歌声が、曲の雰囲気にぴったりだなあと思います。特に間奏前の丸山さんと大サビ前の村上さんの歌声が趣があって大好き。

村上さんは大サビ前のパートを担当されることが結構ありますよね。アカイシンキロウも村上さんでした。収録作品は違いますがstreet bluesとかもそうですよね。村上さんの歌声って胸がきゅっとなるような甘さと切なさがあって好きです。

 

5. ゴリゴリ

泣いちゃう。なんかもう。青春の瞬きを感じます。

ギターとベースとドラムだけのどシンプルなバンド曲。

関ジャニってこういうことだよな~!って感じしますよね。

どんな壁があろうとどれだけ傷を負おうと何度でも何度でも立ち上がって前に突き進む感じが、ほんとに関ジャニの歴史そのまんまだなあと思います。これは発売当時では味わえない、もしくは当時よりも味濃く感じる気持ちだと思います。

最後のすばるくんの感情のままの「うらァ!!」も大好き。

 

めちゃくちゃ大好きなんですけど、この曲に関しては曲自体への感想というより関ジャニへの感情的な部分がダダ漏れしちゃうので、この辺にしときます。

 

6. イッツマイソウル

言わずと知れたセトリ常連ソングですね。

見事な振り回されっぷり。これこそ関ジャニ∞のラブソング。

私は2時間待たされてドタキャンされたら、相手がいくら魚をきれいに食べれようがキレます。

 

曲としては、めちゃくちゃハッピーカッコよイントロでぶちあがったあと、Aメロ→Bメロ→サビとどんどん食い下がるように盛り上がってく感じが、女の子にめげずにアタックを続けているようでキュートです。

Aメロが4小節ごとのフレーズなのに対して、Bメロは2小節ごとのフレーズで亮ちゃん→安くん→すばるくん→丸山さん→オーベイベ🎶って移り変わる感じがグイグイアピってるみたいでかわいいし、歌の流れとしてもそれぞれのアプローチがキマッててめちゃめちゃかっこいいです。

なんといっても聞かせどころは2番終わり、ファンキーなギターのカッティングからだんだん楽器が厚くなっていって、亮ちゃんの「Ah~」を皮切りにガッタガッタガッタ、からの亮ちゃんのフェイク、さらにコードが展開して、亮ちゃんと村上さんのDメロがあり、そこから静かになってボンゴとアコギの中ですばるくんが歌う、からのラストのユニゾンまでの流れ。何回聴いても良すぎの良すぎの良すぎなのでたまにでいいからライブでもカットせずに聞きたいな…オタクの願いです…

 

 

後編に続きます!