錦戸亮さんのサックスのこと
2015年末から2016年始にかけて行われた、関ジャニ∞のライブ「関ジャニ∞の元気が出るLIVE!!」の中で、メンバーの錦戸亮さんと横山裕さんによるユニットで「バナナジュース」という曲が披露されたのはエイターにとってはもうめちゃめちゃ周知の事実ですね。
この曲の中で、横山さんはトランペット、亮ちゃんはアルトサックスを披露しています。
特に亮ちゃんがライブでアルトサックスを披露しているのは関ジャニ∞の歴史でもこの曲だけ！なので、ファンの中でも人気が高いですよね。横山さん担である私も狂おしく好きです。メチャ好きなのでむしろあんま見れません。
ここでちょっとだけ自分語りをさせて欲しいんですが、私は子供の頃からサックスを吹いてまして、歴にして多分10年くらいになります。
私も自分の楽器がアルトサックスなので、亮ちゃんがどこのメーカーのどのモデルを吹いてるのかが気になりました。
このDVDを初めて見た時にすぐ「錦戸亮 サックス」などと調べてみましたが、どなたかの個人ブログに「セルマーのSA80II」と特にソースもなく書かれていたくらいで、私が探した範囲ではほかに情報がありませんでした。
亮ちゃんがプロに勧められて買ったのかご自身で楽器屋さんでお選びになったのかは知りませんが、サックスの中でもセルマーというメーカーはめちゃめちゃ王道で、予算を気にしないならSA80IIを選ぶのはまあまあ自然で「そっかー」くらいの感じなので、特に疑ってませんでした。
ですが、何回か見ているうちに、「これほんとにSA80IIか？」と疑問に思える場面が何度かあったので、亮ちゃんの使ってる楽器が本当はどこのメーカーのどんなモデルなのか、ちょっと色々考えてみました。
⚫初めに
サックスって全部同じように見えますが、メーカーやモデル、モデルの中でも年代によって細かい仕様が変わってきます。
細かい部分は「ちょっと見して」っつって近くで見せてもらわないとわからないですが、まあそんなことは出来ませんので、DVDに写っている範囲で仕様の違いを見比べてみました。
検証方法は「本編とメイキングをアホほど拡大して死ぬほど見る」というなんとも頭の悪い方法なので、必ずしも正確ではないことをご理解の上読んでいただけると助かります。
ちなみに、前述の「セルマーSA80II」とは、フランスはパリにありますセルマー社というサックスの老舗メーカーが作っている、ジュビリーというモデルの、Super Action 80 シリーズII というものです。
実は私の愛用してる楽器もこれなんですが、自分が使っている故にちょっと違うんじゃない？と思うところが多々ありましたので、今回色々検証してみました。
結論から言えよって思ってる方多そうですが、せっかくなんでちょっと詳しく書こうと思います。結論だけ知りたい方はこのページの一番下まで行ってください。
⚫メーカー
この画像を見てもらえるとわかると思いますが、メーカーはセルマーで間違いありません。
汚いカタログの写真で申し訳ないですが、このオクターブキーの青い「S」のロゴを1目見ればセルマーとわかります。
メーカーがセルマー社なら、日本で正規品で手に入るアルトサックスの現行モデルは以下の3種類です(2015年当時)。
①ジュビリー Super Action 80 シリーズII
さっき言った、「亮ちゃんがつかってるんじゃないか疑惑」のやつです。私はこれを使ってます。
②ジュビリー シリーズIII
③リファレンス54
サックスに詳しい方はこの時点で言いたいことが死ぬほどあるでしょうが、ここではこのくらいの情報で進めます。すいません。
もちろん現行モデルではなく、今は生産されていない「ヴィンテージ」と呼ばれるものを使ってる可能性も無きにしも非ず、ですが、仕様がさすがに追い切れないのと、入門機でヴィンテージ勧める奴いないと思うし、多分この3つのどれかで間違いないと思うのでこの3つを比較する形で検証したいと思います。
⚫ベル
モデルを確かめるのに1番手っ取り早いのはベル(ラッパみたいに開いてるところ)の彫刻を見ることですが、ちょっと映像だと判断できません。ベルで検証するのは難しそうです。(ちな画像は自分の愛機です)
⚫ネックプレートのロゴ
私が1番初めに気になったのがここです。
見るとわかるように、①SA80IIだとこのなんか三角のとこに「80 Super Action」とロゴがあります。
しかし、ほかの②シリーズIII、③リファレンスにはこのロゴが入っていないんですね。
亮ちゃんの演奏しているところを見る限り、このロゴ無くない？ と思ったところが私の疑問の始まりです。
ただ照明がかなり当たってますし、亮ちゃんも演奏する時かなり動くので①SA80IIではないという決定打にはなりませんでした。他のとこ見て見ましょう。
⚫色
これもロゴプレートと同じく初めに気になったところ。
サックス(というか管楽器)には表面の仕上げの方法が何種類もあり、この加工が違うと同じモデルでも音や吹きやすさなどが変わってくるのですが、パッと見ただけでも色が全然ちがうのがわかります。
この仕上げはモデルごとに数種類展開されていて、上の画像のように①SA80IIには9種類とかあったりします。
亮ちゃんのアルトは光沢のある金色ですが、そうなってくると①は3種類、②も3種類、③は1種類しかありません。
①SA80IIと②シリーズIIIの1番スタンダードな仕上げはゴールドラッカーと言って、薄めの金色をしてます。
で、③のリファレンスがそれより濃いめの金色なんですね。
ネットの海から比較画像を拾って来ました。こんな感じ。
んで亮ちゃんがこれ。
ちょっと③のリファレンスっぽくないですか？
もちろん①と②にもこのゴールドラッカーよりちょっと濃い金色の「ゴールドメッキ」というものがありますが、それよりもリファレンスのほうが濃く、亮ちゃんの楽器に近い気がします。
いやいや感覚じゃんって思うかもですが、リファレンスって実際に見ると本当に深い良い色してて、照明と馴染むとめちゃめちゃカッコイイんです。それに近い気がします……！
まあゆうても亮ちゃんが持ってるからかっこよく見えるだけかも知らんし。断定するには早いので、ほかのところも見てみましょう。
⚫サムレスト、サムフック
サックスを持つ時、それぞれの指を置く場所が決まっています。
特に左手の親指を置く場所を「サムレスト」、右手の親指を引っ掛ける所を「サムフック」と言います。
こんな感じ。
これにもモデルによって違いがあります。
①SA80IIは、上の画像の通りどちらも黒いです。
②シリーズIIIは、これがどちらも金色をしています。
③リファレンスは、サムレストが黒、サムフックが金色です。
じゃあ亮ちゃんのはどうでしょう。
血眼で探したところ、
サムフックは金色っぽいですね！
サムレストは……黒……でしょうか。
サムレストに関しては演奏中にちらちら見える感じも黒っぽいんですが、決定打を抑えるのが難しかったです……
ですがサムフックが金色と分かったことで、①のSA80IIではなさそうで、サムレストが黒なら③のリファレンスっぽいかも！ということまでわかってきました。
それでは、②シリーズⅢなのか、③リファレンスなのか、という所を検証していきたいと思います。
⚫Fisキー
サックスには「サイドキー」という、普段は指を置かないけど、音によっては使うようなキーがあります。
右手の近くのサイドキーのひとつに「Fisキー」と呼ばれるキーがあり、この形が②シリーズIIIと③リファレンスで違う形をしているのです。ちなみに①SA80IIと②は同じ形をしているので、ここで③と分かれば亮ちゃんの楽器は③だと言い切れそう。
②シリーズIIIのサイドキーはこんな形。
③リファレンスはこんな形。
シリーズIIIは楕円で大きく、リファレンスは丸い形をしてます。
亮ちゃんのはこちら。
完全に丸い形してますね！
ということは、③のリファレンスで間違いなさそうです！！おめでとう！！おつかれ私！！！
⚫まとめ
以上のことから、錦戸亮ちゃんが元気コンの「バナナジュース」にて使っているサックスは、セルマー社の「リファレンス」というモデルのアンティークゴールドラッカーが正しそう！ということがわかりました。
今回触れたこと以外にも、彫刻の柄の違いや細かいキーの形・大きさ等、色んな所を比べてみましたが、やっぱりリファレンスっぽいです。
前述しましたが、別にサックスのプロでもない私個人の検証によるものなので、この結果が全くもって正解かどうかは亮ちゃんに聞かないとわかんないです。(が、結構自信はあります。)
もし、本人が言及していたり、ソースが確かなもので亮ちゃんのサックスついての記事があるようでしたら教えてください！！細かい事でもめちゃめちゃ興味あります！！
以上です。またいつか亮ちゃんのサックスが聴けたらいいな！
